「月額利用料20万円なら、年金と貯金でなんとか払えそうかな」
そう思って施設を選び、いざ入居してみたら……
「あれ? 請求額が予算をオーバーしている!」
実は、介護施設探しで最も多い落とし穴が、この「パンフレットに大きく書かれていない費用」です。月額費用として記載されているのは、あくまで「基本料金」のようなもの。
実際に生活を始めると、そこに含まれない細かな出費が重なり、最終的な支払額はプラス3万円〜6万円ほど膨らむのが一般的です。
1. 請求書を見て驚かないために。月額費用の「外側」にあるもの
多くの施設のパンフレットには、家賃(居住費)、食費、管理費が「月額費用」として記載されています。しかし、実際に毎月支払う合計額には、以下の項目が加算されることを忘れてはいけません。
① 介護保険の自己負担分
これは施設に支払う「基本料」とは別物です。 受けた介護サービス(食事・入浴・排泄の介助など)の1割〜3割は、別途自己負担として請求されます。要介護度が上がれば上がるほど、この金額も増えていく仕組みです。
② 医療費と薬代
施設は「生活の場」であり、病院ではありません。
- 持病の往診代(訪問診療費)
- 処方されるお薬代
- 外部の病院を受診した際の医療費
これらは、施設への支払いとは別に発生する実費です。
2. 意外と見落としがち!「生活の雑費」の積み重ね
毎日の生活には、家賃や食費以外にも細々としたものが必要ですよね。これらが意外と「チリも積もれば」で大きな金額になります。
理美容代(散髪代)
多くの施設には、月に1〜2回、訪問理美容がやってきます。カット代やカラー代は全額自己負担です。「いつまでもおしゃれでいたい」という気持ちを支える大切な経費ですが、毎月の予算に組み込んでおきましょう。
おむつ代・日常生活品
- おむつ・リハビリパンツ: 施設によっては「持ち込み可」の場合と「施設指定品を購入」の場合があります。毎日使うものなので、月額5,000円〜15,000円ほど差が出ることも。
- 日用品: 歯ブラシ、ティッシュ、石鹸、おしりふきなど。これらも基本的には自費負担です。
嗜好品やレクリエーション費
おやつ代、新聞代、特別なイベント(お花見や外食イベントなど)への参加費です。「せっかくの楽しみだから」と参加しているうちに、意外な出費になっていることがあります。
3. 「入居時」だけにかかる初期コストの正体
月々の支払い以外にも、入居する瞬間にだけかかる「一時的なコスト」も無視できません。
入居一時金(前払金)
民間の施設では、数百万〜一千万円単位の「一時金」が必要な場合があります。最近は「0円プラン」も増えていますが、その分、月額費用が高めに設定されるという「仕組み」があることを理解しておきましょう。
お部屋を整えるための費用
「今まで使っていた家具が、施設の部屋には大きすぎて入らない!」というのはよくある話です。
- 施設サイズに合わせた介護ベッド(レンタルでない場合)
- 小さめのチェストやカーテン、テレビ
- 防炎仕様の寝具(施設で指定されることが多いです)
これらを新調するための「お引越し予算」として、10万円〜20万円ほど見ておくと安心です。
4. プロが教える「予算オーバー」を防ぐ3つの知恵
家計に優しい施設選びをするために、契約前に以下の3点を必ず確認してください。
- 「上乗せ介護費」があるか? 手厚い人員配置をしている施設では、介護保険外の「上乗せ料金」が発生することがあります。これが月額を大きく押し上げる要因になるため、内訳をしっかり確認しましょう。
- 「おむつの持ち込み」は可能か? ネット通販などで安く購入したおむつを持ち込めるだけで、月々の負担はグッと抑えられます。
- 通院付き添いの費用は? 家族が通院に付き添えない場合、スタッフに頼むと「1時間○円」という自費サービスになることが多いです。この頻度もシミュレーションしておきましょう。
プロのワンポイントアドバイス: 見学時に「一番高い月と、一番安い月の請求書の見本を見せてください」とお願いしてみてください。項目ごとのリアルな数字が見えるので、生活イメージがグッと具体的になりますよ。
まとめ:本当の「安心」は、透明な家計管理から
介護施設の費用は、単なる「数字」ではありません。それは、大切な人が心地よく、尊厳を持って暮らしていくための「投資」です。
「月額費用以外に何がかかるのか」をあらかじめ知っておくことは、入居後の「こんなはずじゃなかった」を防ぐだけでなく、ご家族が心の余裕を持ってサポートを続けるための強力な武器になります。
まずは、気になる施設のパンフレットをもう一度開き、「その他の実費」と書かれた小さな項目をチェックしてみてください。もし分かりにくい点があれば、恥ずかしがらずに相談員さんに「具体的にいくらくらい?」と聞いてみましょう。
その誠実なやり取りが、将来の安心へと繋がっていくはずです。
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