口腔ケアの必要性とは?口腔ケアの手順もご紹介します!

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お口の環境の変化

お歳を召すと体力が衰えるのは自然な現象ですが、お口の中にもその影響は現れます。まず、歯茎が痩せることで歯と歯の隙間に歯垢などの汚れや歯石が溜まりやすい状態になります。

また唾液の量も加齢と共に減少により口の中の自浄作用が低下すると共に、嚙む力・飲み込む力を弱らせ、さらには会話も減るなどといった状態につながることもあります。また、口の中の状態が誤嚥性肺炎などの様々な病気につながるリスクもあります。

お口の中はとても敏感です。例えば髪の毛などの細くて小さい異物が口の中に入るだけで違和感を感じるほどです。ところが高齢になるとその感覚が鈍くなってしまうため、若いころと同じようなケアでは十分な効果は得られません。ここでは高齢者の口腔ケアの在り方について詳しく触れてみたいと思います。

口腔ケアの必要性

お口の中をケアする目的には、口の中の清潔を保つことと口腔トラブルの予防、咀嚼(噛む)・嚥下(飲む)・発音の口腔機能の維持や向上、誤嚥性肺炎や細菌感染の予防などがあげられます。

お口の中の清潔を保つには、まず細菌や食べかすを除去し、虫歯や歯周病を予防する必要があります。また口腔ケアは唾液腺や口の周りの筋肉を刺激するので唾液の分泌を促したり「噛む」「飲み込む」「呼吸する」「話す」「表情を作る」などの口腔機能の維持や向上に繋がります。

お口の中に細菌が多く発生し、それが肺の中に入ることによって起きる病気として誤嚥性肺炎がありますが、これは高齢者にとって大変怖い病気です。適切にケアを行い、口腔内の清潔を保つことは予防にも効果的です。

口腔ケアの手順

お口の中の清潔を保つ方法として様々なものがあります。ここではその手順を紹介します。

①うがい

食べかすを流してお口の中を十分に潤しましょう。

②ブラッシング

うがいをし終えたら歯ブラシで丁寧にブラッシングしてください。小刻みにひとつひとつ丁寧に磨いてください。ここで重要なのは力をあまり入れすぎないこと。口の中はとてもデリケートなので注意してください。

③清拭

自分の歯が加齢によって無くなってしまった高齢者や、口の中が何らかの原因で傷ついている方の場合は歯ブラシの使用は適切ではありません。そうした場合は専用のスポンジやガーゼを使ってお口の中の清拭を行うことが有効です。近年はドラッグストアでも専用のスポンジやガーゼが市販されています。

④舌の清掃

舌が汚れていると細菌が発生しやすくなるだけでなく、口臭の原因にもなります。専用のブラシやスポンジブラシを使用して汚れを取りましょう。

⑤うがい

ブラッシングまたは清拭、舌の清掃が終わったら最後にうがいを行って最後に残った汚れを流しましょう。うがいが出来ない高齢者の方の場合は、ウエットティッシュを使って除去するか吸引をする必要があります。

⑥マッサージ・保湿

こちらは予防的な対応となりますが、清潔ケアを終えた後に耳やあご、あごの下にある「唾液腺」と言われる個所をマッサージします。これには唾液の分泌を促す効果があります。また口腔ケア専用のジェルをお口の中にくまなく塗り込むと乾燥を防ぐことができます。

こうした口腔ケアを行う上で注意すべきポイントとしては、傷つけないよう専用のグッズを使って優しく丁寧に行うこと、水や汚れが気管に入らないようにケア時の姿勢(あごを引く、横に向いてもらう等)に配慮すること、また感染予防として介助者はケアの最中に手袋を着用するなどの対応が必要です。

まとめ

歳を取っても食事を美味しく食べて、家族や周りの友人たちといっぱいお喋りをしながら楽しく、そして元気に生活を続けていくためには毎日のお口の手入れは欠かせません。口腔ケアは高齢者の介護を行っていくうえで土台とも言える大切なケアです。今回の記事を是非参考にされ、取り組んでいただけると幸いです。

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