ひとり暮らしに不安を感じてきたら
少子高齢化社会と言われる我が国では「独居」いわゆるひとり暮らしの世帯が近年増加しています。これまで夫婦、若しくは家族と過ごしていたものの、何らかの事情でひとり暮らしになった高齢者は様々な不安や心配を持つ様になります。介護保険制度が施行された2000年以降、こうしたひとり暮らしの高齢者を支援するサービスや施設が整備されてきましたが、ここでは「ケアハウス」という入居施設をご紹介したいと思います。
ケアハウスとは
今回紹介するケアハウスは「軽費老人ホーム」という種類の老人ホームのひとつに分類されています。大きな特徴としては入居に関する費用が低額であるということが挙げられます。
ケアハウスは社会福祉法人のみが運営できると法律で規定されており、営利活動ではない第一種社会福祉事業とされています。よって入居に当たっては一定の条件を満たす必要があります。
- 60歳以上の高齢者で収入が低いこと
- ご家族からの支援が受けられない状況であること
- 身体の機能が低下してきていること
上記に加えて「自立した生活に不安を感じている」方を対象としています。
民間企業の有料老人ホームと混同されがちではありますが、ケアハウスは公的な施設であり全く違う施設です。
ケアハウスの種類
ケアハウスには「自立型」「介護型」の2種類が存在します。
自立型ケアハウス
自立型ケアハウスは健康面が安定していて、身の回りのことも基本的に自分で行えるが、自立した生活を送るのには不安を感じている60歳以上の高齢者を対象としています。
施設の形態にもよりますが、バリアフリーの環境のところが多く希望すれば食事の提供も行われます。自立型と分類はされていますが、入居しながら介護保険の在宅サービスも利用できます。その方の状態にもよりますが軽度の要介護認定を受けられている方も入居の対象となります。
介護型ケアハウス
介護型ケアハウスは介護保険サービスのひとつである「特定施設入居者生活介護」が受けられる施設で、食事や掃除などの生活支援サービスだけでなく、入浴や排泄などの身体介助のサービスの提供が可能です。介護保険サービスであるため、自立型 のケアハウスとは違って65歳以上で、かつ要介護1以上の認定であることが入居 条件としてあります。
自立型・介護型どちらも個室となっています。また職員が24時間常駐していますので急な体調不良や事故の発生時にも対応することが可能です。
入居費用
ケアハウスによって料金はそれぞれ違いますが、「軽費老人ホーム」のひとつでもあるため比較的低額であることが特徴です。しかし、敷金に該当する初期費用が掛かる場合があります。施設にもよりますが、0円のところから数十万円程度です。
介護型のケアハウスの場合は0円から数百万円と初期費用の額に幅もあるのでご注意ください。
月額の利用料は、入居される方の年間所得に応じて算定されます。だいたい7~15万円前後と考えてください。
ケアハウスの入居費用は有料老人ホームと比べて安価となっています。
申し込みの方法
入居を希望するケアハウスに対して、入居申し込みを直接行う必要があります。施設の指定する様式の書類に必要事項を記載し、要介護度やサポートの必要性、資産・所得などの観点から入居の是非が判断されることになります。
比較的低額で入居できる施設でもあるため、申込者数も多く入居待ちが多いのが現状です。いずれにしても新たな生活の場となるわけですから、料金や環境の他、雰囲気を事前に知ることが大切となります。インターネットを活用して情報収集する他、希望するケアハウスを見学し、スタッフからその施設の特徴を直接聞くのが良いでしょう。
【当法人が運営するケアハウス】