アルツハイマー型認知症の特徴

アルツハイマー病
目次

1.アルツハイマー型認知症とは?

認知症といっても色々種類があり、原因や症状・進行の仕方も様々で分らなくなる事が多いと思います。ここではアルツハイマー型認知症について解説していきたいと思います。

アルツハイマー型認知症とは、認知症をきたす疾患の中で一番患者さんが多いと言われています。認知症の60%はアルツハイマー型認知症で女性に多く見られます。40代~50代など若い世代で発症する若年性アルツハイマー病もあります。原因は 脳の中にアミロイドβという蛋白質が溜まることで、正常な脳の神経細胞を壊して脳を委縮(縮んで)させる病気です。 脳の萎縮は徐々に進行していく為、急激に病気が進行することはありません。

2.どんな症状や特徴があるの?

✔物忘れなどの記憶障害
✔計算や言葉の能力の低下
✔人物の認識や時間・場所がわからなくなる見当識障害
✔道具の使い方や更衣がわからなくなる失行
✔計画を立てて順番に行うことが困難になる実行機能障害

アルツハイマー型認知症では上記の症状が見られやすいです。

認知症の初期は、脳の記憶領域である海馬が損傷を受けるたね、物忘れが起こったり、季節や日時がわからなくなる見当識障害、料理の手順がわからなくなる等の実行機能障害が見られやすい傾向にあります。
中期になると、衣服の着脱や排泄の仕方、使い慣れたテレビのリモコンの使い方わからなくなるなどの失行が見られ、トイレの場所や今いる所がわからなくなる見当識障害が見られるようになります。

初期から中期にかけては、言語能力の低下も相まって気持ちをうまく伝えられず、抑うつや無気力・暴言などに繋がりやすい時期です。 出来ない事を責められたりすると自尊心や自信が深く傷つけられます

後期には歩行や食事・排泄・会話が困難等、日常生活において多くの身体介助が必要となってきます。 一般的に5年~10年で初期から後期までの経過をたどると言われていますが、個人差がある為一概に言えない現状があります。

3.予防や治療方法はあるの?

生活習慣を見直すことで予防に繋がるとされています。 高血圧・喫煙・飲酒・運動不足・高血糖等は認知症全般の発症が高まると言われていますので、健康的な生活習慣を心掛けることがとても重要となります。
残念ながら、アルツハイマー型認知症を治す治療法はまだ確立されていません。 今現在は症状を軽くしたり、進行の速度を遅らせたりすることが治療目標となります。 治療法は薬物療法と非薬物療法を組み合わせて治療を行っていきます。 まずはかかりつけ医に現状起を相談してみましょう。

4.対応はどうすればいいの?

安全な環境を作り、自尊心を傷つけないよう安心して過ごせるようにサポートすることが大切です。
詳しくは「認知症の方への接し方のコツ」を参考に個別に対応を考え、トライアンドエラーを行っていくことが望ましいです。具体的な相談先も掲載しています。

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