【社会参加とは?】高齢者の社会参加の必要性を解説

近年、我が国の社会構造は急激に変化しています。少子高齢化・人口減少、さらに長く続いたコロナ禍は地域の繋がりを更に脆弱化させました。それによって高齢者の孤独死、孤立化や買い物難民などの問題も連日のように報道されるようになっています。
今後は認知症高齢者やひとり暮らし、老人世帯は増加していくことが予想されており、支援を必要とする高齢者が増加する一方、家庭や地域の力はますます低下することが懸念されています。
こうした問題に対応するため、国や自治体でも地域包括ケアシステムなどの新たな取り組みも始められています。

このように、高齢者を取り巻く環境は問題が山積していますが、今回紹介する「社会参加」は、その活動を行うことで心の豊かさや生きがいを得て、自身の健康にも繋げていく重要なものです。

目次

社会参加とは?

社会参加とは、一般的に「地域社会で活動することを指し、就労だけでなくボランティア活動や町内会、趣味活動なども含まれる」とされています。社会参加の具体例をいくつか紹介します。

①近隣地域での活動

お住まいの地域を中心としたイベントなどの活動。
具体的には夏祭りや運動会、町内会の清掃活動などがこれにあたります。

②団体活動への参加

町内会、老人クラブ、スポーツサークル、文化的な活動を行う団体への所属や参加がこれにあたります。
地域活動と異なるのは、所属する組織や団体の中で役割や責任ある立場を担うことがある点です。(町内会長、会計、監事など)

③生涯学習

趣味活動やワークショップ、健康教室、各種講義などに参加して自己啓発を図る機会がこれにあたります。

④ボランティア活動

交通安全、防犯、地域環境整備等々、地域社会のために無給で行うボランティア活動がこれにあたります。
個人で活動する方、団体に所属して活動する方などさまざまで、その活動の幅は多岐に渡っています。

社会参加の方法

社会に参加する方法は多様です。ですから町内会やボランティアの活動に参加することだけではありません。家庭内で料理や買い物、掃除などの「役割」を持つことも立派な社会参加と言えるのです。
近年ではSNSで散歩や旅行などの様子を公開することを目的とし、積極的に行動される方も増えています。これはまさしく時代を表した新たな社会参加の形と言えるでしょう。

高齢者の社会参加

高齢者と言っても日常生活に制限がない元気な方と、日常生活に制限がある方、あるいは日常生活に「介護」が必要な方など、ご本人の心身の状態、環境はそれぞれ異なっています。そのため「社会参加」のありようも、ひとりひとり異なります。
制限がそれほどない方の場合、周りから多少のサポートがあれば活動できる範囲は広がりますが、「介護」を必要とされる方は活動の幅はそれほど広くないかもしれません。

いずれの立場においても、大切なことは自らが置かれた環境下や状況において臨機応変に「形や方法を変えながらも、できる限りこれまでの活動を続けることです。

社会参加の形は多様であるので、自分の人生・生活の中で「社会に参加する」という視点を持って考えてみましょう。

社会に参加することのメリット

社会参加することによって得られる効果はたくさんあります。
社会的交流をもつことで周囲の人に気を使うなど、頭を使うことによって脳の活性化を図り認知症予防の効果も得られます。
加えて「健康寿命」も維持できます。「健康寿命」は介護の手に頼らずに暮らしていける期間を意味しています。我が国の平均寿命は延びてはいますが、健康寿命はそれに比例しておらず、介護が必要な期間の方が長くなっていることも問題として指摘されています。
それだけに社会参加をすることは自分の身を守るうえでも重要であり、社会に参加することで「生活の質」「人生の質」を高めることが期待できるのです。
内閣府の調査でも社会参加をしていない人よりも、社会参加している人の方が健康状態が良いという興味深いデータも出ています。

まとめ

高齢者人口の増加は2040年ごろにピークに達すると言われています。歳を取れば何かしらの病気になったり、障害や認知症になる可能性はあります。このことに対してネガティブな感情を持たれる方もいるかもしれませんが、これは誰しもが避けることが出来ない「当たり前のこと」です。

もし自分がその立場になった時、どう生きたいか、どう生活したいか、それを実現するには何が必要なのかを元気なうちに考えておいても良いのかもしれません。

また介護をされる側のご家族も自分の時間を削りながら、色々なジレンマを抱えて過ごされているかと思います。
介護をされている家族にも、当然、自分の生活や人生があります。それを全て投げ打ち、自分を犠牲にしてしまっては意味はありません。
しかしながら介護をしながら、自分一人の力で時間を作ったり、活動たりすることは難しいかもしれません。そんな時、身近に相談できる場所があれば安心ですよね。介護保険には、こうした悩みにもアドバイスや対応を行ってくれるサービスがあります。介護で疲れきってしまう前に、悩みや不安は気軽に相談してください。

【当法人が仙台市より委託を受けている地域包括支援センター】

南吉成地域包括支援センター

〒989-3204仙台市青葉区南吉成7-14-1

Tel:022-719-5733(Fax兼)

E-mail:m.houkatsu@oishigaharakai.or.jp

【当法人が運営する居宅介護支援事業所】

大石原苑介護支援センター

〒989-3204仙台市青葉区南吉成7-14-1

TEL:022-303-3077(Fax兼)

泉ふるさと村居宅介護支援事業所

〒981-3111仙台市泉区松森字岡本前27

TEL:022-771-8085

   

目次
閉じる