高齢者のめまい・ふらつき|考えられる原因と転倒を防ぐ工夫

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「立つとふらっとする」高齢の親のめまい・ふらつき

「立ち上がった時にふらっとする」「歩いているとまっすぐ進めない気がする」。
高齢の親からそんな話を聞いたり、ふらつく様子を目にしたりして、心配になったことはありませんか?
めまいやふらつきは、高齢の方によく見られる困りごとのひとつです。そして、転倒のきっかけにもなりやすいため、ご家族にとっても見過ごせないサインです。

ひとくちに「めまい」と言っても、感じ方はさまざまです。一般的には、次のように分けて考えられています。

  • ぐるぐる回るめまい:自分や周りがぐるぐる回っているように感じる
  • ふわふわするめまい:体が揺れる、雲の上を歩いているように感じる
  • 立ちくらみ:立ち上がった時に目の前が暗くなる、気が遠くなる

どのようなめまいかによって、考えられる原因も変わってきます。受診の際に役立つので、本人がどう感じているかを聞き取っておくとよいでしょう。

めまい・ふらつきの考えられる原因

高齢の方のめまいは、ひとつの原因だけでなく、いくつかの要因が重なって起こることも多いと言われています。年齢とともに、耳の奥でバランスを感じ取る器官や、その情報を処理する脳の働き、足腰の筋力などが少しずつ衰えることも、ふらつきにつながると考えられています。また、めまいやふらつきが転倒のきっかけになることもあります。
参考:高齢者のめまいと難聴(国立長寿医療研究センター)

【耳(平衡感覚)に関係するもの】

耳の奥には体のバランスを感じ取る器官があります。ここに不調が起こると、頭を動かした時などにぐるぐる回るめまいが起こることがあります。

【血圧や心臓に関係するもの】

急に立ち上がった時に血圧が下がる、心臓のリズムが乱れる、といったことで立ちくらみやふらつきが起こることがあります。血圧については高血圧症の基準や原因を解説した記事もご覧ください。

【脳に関係するもの】

頻度は多くないものの、脳の血管の病気がめまいとして現れることもあります。この場合は急いで対応が必要になるため、後ほど紹介する「急いで受診したいサイン」を知っておくことが大切です。

【体の状態や暮らしに関係するもの】

  • 水分不足による脱水
  • 貧血や低血糖
  • 服用中の薬(血圧の薬、眠りを助ける薬など)の影響
  • 脚の筋力の低下、視力の低下
  • 睡眠不足や疲れ

高齢の方は喉の渇きを感じにくく、気づかないうちに水分が不足していることがあります。高齢者の脱水症について解説した記事もあわせて参考にしてください。
いずれの場合も、原因を見極めるのは医療機関の役割です。ご家族が「たぶんこれだろう」と決めつけず、相談することが大切です。

急いで受診したいサイン

めまいに加えて、次のような症状がある時は、ためらわず救急要請を含めて、すぐに医療機関へ連絡してください。

  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 片側の手足に力が入らない、しびれる
  • 顔の片側がゆがむ
  • 物が二重に見える、急に見えにくくなる
  • これまでにない激しい頭痛がある
  • 立てない、歩けないほどふらつく
  • 意識がぼんやりしている、胸の痛みや動悸がある

脳の血管の病気については、脳梗塞の症状や予防法を紹介した記事でも詳しく取り上げています。
こうしたサインがなくても、めまいを繰り返す、日に日に強くなる、生活に支障が出ているといった場合は、かかりつけ医などに早めに相談しましょう。受診の際は、いつ・どんな時に・どのくらい続いたか、飲んでいる薬をメモして持っていくと伝わりやすくなります。

転倒を防ぐために家族ができる工夫

めまいやふらつきがある方にとって、いちばん心配なのは転倒です。日々の暮らしの中で、次のような工夫を取り入れてみてください。

【動き方の工夫】

  • 起き上がる時は、いったん座って一呼吸おいてから立つ
  • 立ち上がる時は、手すりや安定した家具につかまる
  • ふらついた時は無理に歩かず、その場で座る

【住まいの工夫】

  • 寝室からトイレまでの通り道に足元灯をつける
  • 敷物やコードなど、つまずきやすい物を片づける
  • 玄関、トイレ、浴室に手すりをつける

手すりの取り付けや段差の解消には、介護保険の住宅改修の制度が使える場合があります。詳しくは住宅改修の支給対象や申請方法を解説した記事をご覧ください。
また、こまめな水分補給を心がけること、服用中の薬でふらつきが出ていないか医師や薬剤師に確認することも、ご家族が手伝えることのひとつです。

まとめ/「ふらつき」は暮らしを見直すサイン

高齢の方のめまいやふらつきには、耳、血圧、脳、薬、脱水など、さまざまな原因が考えられます。中には急いで対応が必要なものもあるため、「年のせい」と決めつけず、医療機関に相談することが大切です。
そして、ふらつきが続いて転倒が心配な時は、ご家族だけで見守り続けるのが難しくなることもあります。「また転んだらどうしよう」と、電話のたびに様子をうかがう日が続くと、ご家族の気持ちもすり減っていきます。手すりや住宅改修、介護保険のサービスなど、暮らしの中で借りられる支えを一緒に考えてくれる相談先を知っておいてください。

親のふらつきや転倒の心配、誰に相談すればいいか迷っていませんか?
社会福祉法人大石ケ原会の「大石原苑介護支援センター・南吉成地域包括支援センター」(仙台市)は、介護の困りごとを相談できる窓口です。
「最近ふらつくことが増えて、家の中の移動が心配」「手すりをつけたいけれど、何から始めればいいかわからない」など、転ぶ前の段階からお気軽にお問い合わせください。

※本記事は一般的な情報をお伝えするものであり、診断や治療の代わりとなるものではありません。症状や受診の判断については、医師・医療機関にご相談ください。

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