【社会資源】とは?今知っておきたい、高齢者福祉の支えになる【社会資源】について

私たちの身の回りには、様々な団体や個人が提供している活動やサービスが数多く存在しています。活動の目的はそれぞれ異なりますが、住民全体、もしくは個人のニーズを満たすために動員される施設・設備、資金や物資、集団や個人の有する技能や知識のそれら総称を「社会資源」と呼びます。その中にはフォーマルサービス(公的サービス)インフォーマルサービス(非公的サービス)があり、高齢者福祉ひとつをとっても、社会資源は地域に無数にあると言えます。

目次

高齢化社会の現状

別記事でも以前触れましたが、近年の少子高齢化や人口減少、都市部への一極集中によって我が国は様々な課題に直面しています。高齢者福祉の分野においてはこうした状況の中、2000年の介護保険制度の創設以降、20年以上にわたり介護保険サービスを運用してきました。
この制度によって介護サービスの利用がしやすくなり、創設前に比べれば格段に高齢者の生活は充実したと言えるでしょう。しかし、高齢者の生活はひとりひとり生活スタイルが異なっていることや、住んでいる地域によっても偏りがあるため、課題も多く、介護保険サービスだけで全てカバーは出来ていないのも事実です。

社会資源の特徴

先にも述べたように、社会資源には「フォーマルサービス(公的サービス)」と「インフォーマルサービス(非公的サービス)」の2種類があり、どちらも地域での生活に欠かせないサービスです。
片一方だけで円滑な生活形成を行うことは難しいでしょう。

フォーマルサービス(公的サービス)
公的機関や介護保険サービス事業者などが提供しているもの法律や制度により基盤が確立されている資源。介護保険サービスのデイサービス・ショートステイ、訪問介護などがこれに該当。
 ・継続性や安定性に優れている

 ・対象に制限があったり、一定の手続きや許可が必要。個々のニーズに合わせた対応や柔軟性に欠けてしまうことがある。

◎インフォーマルサービス(非公的サービス)
個人や自治会、各種団体が自由意志で行う活動
基本的には利用する側と提供する側の合意によってサービスが行われる。例として生協などの宅配、シルバー人材センターによる庭仕事、地域ボランティアによるゴミ出しなどの支援があげられる。これらは有料の場合と無料の場合があり、それぞれの団体構成によって異なる。
 ・利用する対象やその方法が柔軟であると共に、早い対応が可能な場合がある。
 ・経済的な効率性やマンパワーの不足によって、提供体制が維持できないリスクもあり、安定したサービスの提供が保障されない場合もある。

社会資源の活用

これらサービスの役割・効果の他、長所と短所を理解し、双方を上手に活用することが高齢者にとっても生活安定に繋がりより生活の質を向上することが可能となります。
具体的な例として、お一人で暮らしている場合、フォーマルであるデイサービスなどに通って心身機能の強化を図りながら、生活支障となっている買い物をインフォーマルである生協などの宅配サービスを利用する方法があげられます。


こうした使い分けを行うことが望ましいですが、大都市や過疎地といった人口格差がある場合、フォーマル・インフォーマル両方のサービス供給システム自体にも差が出ているようです。中にはインフォーマルサービスが地域によっては全く存在しないというところもあり、急速に進む少子高齢化社会において、各自治体でもこうしたインフォーマルサービスを開発することを急務としています。

まずは、自分たちが住んでいる地域にどのようなフォーマルサービス、インフォーマルサービスがあるのか、お近くの地域包括支援センターや社会福祉協議会に尋ねてみてはいかがでしょうか。

【当法人が仙台市より委託を受けている地域包括支援センター】

南吉成地域包括支援センター

〒989-3204仙台市青葉区南吉成7-14-1

Tel:022-719-5733(Fax兼)

E-mail:m.houkatsu@oishigaharakai.or.jp

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