睡眠時無呼吸症候群とは?主な症状や原因、治療について解説!

「睡眠時無呼吸症候群」

✔ 聞いたことがあって、どんな症状かなんとなくは分かるけど・・・
✔ いびきが気になっていて、自分や家族が睡眠時無呼吸症候群なのでは?
✔ 怖い病気のようだけど、詳しいことは分からない
✔原因は?どんな治療方法があるの?

そんな方にピッタリの記事です!

目次

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まってしまう症状であり「病気」として認められています

睡眠時無呼吸症候群の診断の基準は
無呼吸(10秒以上、呼吸が停止)が、一晩7時間の睡眠中に30回以上
あるいは1時間に5回以上ある場合

とされています。

65歳以上は20%以上の人が睡眠時無呼吸症候群

介護施設、在宅介護の支援では、ご利用される方々の健康面や生活環境把握を行うために、睡眠時の状態についても聞き取りを行います。睡眠は生活の質を健全とするためにとても重要だからです。
聞き取りの中で介護者の方から「寝ている間に呼吸が止まっているので心配だ」という相談をよく受けます。
本人は寝ている間に発生していることなので、自覚がある人はほとんどいません。また介護者においても、起きている間は全く普通であるため病気として認識していないことが多く、相当数の潜在患者がいると推定されています。
呼吸、生命を維持する上で絶対に必要なことであり、これが異常な状態であるならば病気であることを疑った方が良いかも知れません。
一般的に、睡眠時無呼吸症候群は年齢と共に増加する傾向にあり、65歳以上では20%以上の方に症状があるという報告もあります。

主な症状

睡眠中いびきをかく
呼吸が止まる
息苦しい
寝汗が多い
むせる
頻回に目が覚める 等
起床時口が乾く
頭痛がする
身体が重くすっきりした感がない 等
活動中強い眠気
疲れている
集中できない
だるい 等

睡眠中に激しいいびきをかいたり、呼吸が止まる、何度も目が覚めてしまう方は要注意かもしれません。いびきをかく人の約7割が睡眠時無呼吸症候群だという報告もあります。
加えて、起床時に口が渇いていたり、熟睡感が無く、何となく頭がすっきりしていなかったり、日中も集中力が続かず、会話や車を運転していても眠くなる場合は睡眠時無呼吸症候群である可能性が高いです。

原因

睡眠時無呼吸症候群は2つの種類があり、それぞれ原因や治療法が異なっています。

①閉塞性睡眠時無呼吸症候群

ひとつは「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」です。
最大の原因として肥満があげられます。喉や上気道周辺に脂肪がつくことで狭くなり、呼吸を阻害するためです。
また上あご、下あごのサイズや位置に異常がある、あるいは鼻腔が狭いなどの「頭蓋額面形態」があると、発症率が高まります。
加齢に伴って発症するリスクが高いということは前述のとおりですが、発生率で見ると男性に多く、女性の2~3倍と言われています。しかし、女性は閉経後の50歳以降に発症するケースが多く、閉経前と閉経後を比較するとその発症率は3倍になるという研究結果もあります。これには女性ホルモンが影響していると言われています。

②中枢性睡眠時無呼吸症候群

もうひとつは「中枢性睡眠時無呼吸症候群」です。
こちらはまだ原因が明確になっていませんが、脳から呼吸をする指令が出ていないことに関係しているのではないかと言われています。
また、これまでも当ブログ別記事のテーマにもあげた「心疾患・脳卒中・心房細動」などの疾患と密接な関係があり、特に心不全の患者のうち2割から4割の方がこの病気を合併していると言われています。

治療法

それでは睡眠時無呼吸症候群にはどのような治療法があるのでしょうか。
前提として、どんな病気にも共通しますが何より大事なことは「早期発見」です。症状を自覚したり、介護者が発見した場合は早い段階で医療機関を受診し、検査を受けることが望ましいです。

「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」の治療

・減量法
最大の原因である肥満が該当する場合、減量療法を行います。これはこの病気に限らず、生活習慣病の予防にも効果的であるので、日頃から意識された方が良いかと思います。

・口腔内装置(ОA療法)
睡眠中に専用のマウスピースを装着して気道を広げる療法です。
軽症~中等症であれば改善が期待できると言われています。

・CPAP療法
気道に空気を送り込み、圧力をかけて気道が塞がることを防ぐ治療法です。
上気道疾患が存在している場合には、扁桃切除などの上気道を広げる手術を行う場合もあります。

「中枢性睡眠時無呼吸症候群」の治療

心不全と合併していることが多いため、心不全の治療を行うことで改善することが多い病気です。よってまずは心不全の治療をきちんと受けることが大切になります。

睡眠中の異変に気付いたら

睡眠時無呼吸症候群は、本人は気付かないことが多い疾患ですが、介護をされている方なら、気付く機会が多いと思います。
家族の中に「いびきをかいている」「寝ていると時に呼吸が止まっているようだ」等、睡眠時の異変に気付いたら、なるべく早く受診を促すようにしましょう。

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