高齢者に多く見られる疾患とは?くも膜下出血を徹底解説します!

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くも膜下出血とは?

高齢者がなりやすい疾患に脳卒中があります。そのひとつである「くも膜下出血」は発症すると死亡率が50%と非常に高く、命に関わる大変怖い病気です。また処置が遅れると再出血するリスクも高まり、後遺障害が起きてしまう可能性もあります。

くも膜下出血は脳動脈瘤と呼ばれる血管のふくらみ(こぶ)が、ある日突然破裂することによって起こります。発生しやすい年齢は50~60歳代、男性から比べ女性が2倍と多く、その危険因子として高血圧・喫煙・多量の飲酒その他家族性(遺伝)があげられますが、中年期以降は誰にでも起こりうる病気と言えるでしょう。

どんな病気であっても予防や対処をするにはまず知ることが大切です。症状や起こりやすい人の特徴、もし発症したらどうしたら良いのかを知り、ぜひ対策に繋げるきっかけとしてください。

くも膜下出血の症状

くも膜下出血の典型的症状は以下の通りです。

  • 激しい頭痛
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • めまい

また逆に頭痛が全く無い「意識障害」も比較的多く見られる症状です。突然意識を失っていびきをかいて寝てしまったらそれは危険のサインです。これら激しい症状が出た場合には迷わず救急車を呼びましょう。

くも膜下出血が疑われる場合、病院ではまず頭部のCT検査を行うのが一般的です。しかし、出血が少量であったり発症から日数が経過していると、CT検査で判断が難しい場合があります。その場合には脳脊髄液を採取して血液が混ざっているかを調べる必要があります。

МRI検査を行えば、より詳細に調べることが可能ですが規模の小さな医療機関では設備の問題もあり、すべての医療機関で行える検査ではありません。病院に搬送されたとしても出血した脳動脈瘤はいつ再び出血するか分かりません。24時間以内に再出血を起こすことが一番多いとされています。

再出血を起こした場合の死亡率は50%、再々出血後の死亡率は80%以上と言われています。つまり、治療として行うことは再出血の予防であり、その手段は薬の投与ではなく手術的な治療に限られています。

くも膜下出血の予後の状態

くも膜下出血は予後が悪い病気と言われています。くも膜下出血を発症した3割が再び日常生活に戻れますが、3割の方に障害が残るというデータがあり、脳に損傷が加わることによって軽度~重度と差はありますが、何らかの後遺症が発生するリスクがあります。

代表的な後遺症例

・運動・感覚障害
左右いずれかの上下肢が動かしづらくなり痙性マヒや弛緩性マヒが見らます。一般的には上肢に症状が強く現れます。

・嚥下障害
食べ物や飲み物が飲み込みづらくなります。

・言語障害
言葉が出ない・ろれつが回らずうまく話せない等の症状が現れます。

・排尿障害
尿意が感じづらくなったり、尿が出にくくなる症状が現れます。

・視野障害
視野が狭くなったり、物が二重に見えたりします。また片方の目が見えにくくなることもあります。

・失語症
言葉(単語)が出にくくなる「運動性失語」や、言葉を理解できなくなったり、相手の質問が通じなくなったりする「感覚性失語」があります。

・失認症
相手の顔形だけでは誰だかわからなくなります。

・失行症
ハサミや箸などの使い慣れていたはずの道具の使い方がわからなくなります。

・半空間無視
左右どちらかの空間を認識できなくなる状態で、段差や壁に気づかずぶつかったりします。

・記憶障害
言われたことや読んだことを忘れる「言語性記憶障害」や、道順が分からなくなる「地誌的記憶障害」、記憶の前後が分からなくなる「見当識障害」があります。

・注意障害
注意が散漫となり、物事に落ち着いて取り組むことが難しくなります。

・自発性障害
自ら進んで動作に移すことが難しくなります。

・遂行機能障害
段取りをつけることが困難となり、時間通りに行動ができなくなります。

・病識の欠落
自分が出来なくなっていることを理解できず、それを指摘されても自覚ができなくなります。

・行動と感情の障害
イライラしやすく、ちょっとしたことで感情を爆発させるようになります。

くも膜下出血の後遺症への対応

近年ではくも膜下出血に限らず、脳卒中を発症した場合に早期にリハビリテーションを開始することが一般的となっています。生命維持を優先として治療を行う時期を「急性期」、症状が安定した以降の時期を「回復期」と言いますが、回復期からのリハビリテーションはとても重要で、その後の後遺症の度合いに大きな影響を与えます。

くも膜下出血は軽度・重度に関わらず、その後遺症によってその後の生活に何らかの支障が現れることが多いです。症状が軽度である場合には生活のサポートの他に、併せて継続したリハビリテーションを行うことが機能維持を図るうえで重要です。一方、重度の場合は身体的な障害に加えて精神症状も現れやすいため直接的な介助の他、精神的なサポートも必要になります。

これら後遺症によって在宅での生活に支障が出た場合、介護をされるご家族にとっても負担が発生してしまいます。介護保険制度にはこれら後遺症により苦しむ方々の生活をサポートするサービスがあります。ご不安やお悩みのある方はお近くの地域包括支援センターや居宅介護支援事業所に相談されることをおすすめいたします。

【当法人が仙台市より委託を受けている地域包括支援センター】

南吉成地域包括支援センター

〒989-3204仙台市青葉区南吉成7-14-1

Tel:022-719-5733(Fax兼)

E-mail:m.houkatsu@oishigaharakai.or.jp

【当法人が運営する居宅介護支援事業所】

大石原苑介護支援センター

〒989-3204仙台市青葉区南吉成7-14-1

Tel:022-303-3077(Fax兼)

E-mail:o.kaigosiencenter@oishigaharakai.or.jp


泉ふるさと村居宅介護支援事業所

〒981-3111仙台市泉区松森字岡本前27

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E-mail:info@oishigaharakai.or.jp

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